・安静仰臥位における仙骨部体圧及び臀部体圧分布について、結果を表1に示す。仙骨部を中心とした、縦×横が 4×4 、4×12 、4×20 、4×28 の圧力値と、( )内には、仙骨部4×4 の圧力値を1.0とした場合の換算値を示した。健常例、長期臥床例ともに、全例において仙骨部が最高圧部位であった。また臀部体圧分布は健常例に比して長期臥床例の方が分布勾配が急であった。
(表1)安静仰臥位における仙骨部体圧及び臀部体圧分〔単位:mmHg〕
・電気刺激による仙骨部体圧の変化について、結果を表2に示す。健常例では電気刺激により、仙骨部体圧は191mmHgから80mmHgへと分散したが、長期臥床例では159mmHgから146mmHgとなり、分散効果は認められなかった。
(表2)電気刺激による仙骨部体圧の変化〔単位:mmHg〕
・エアーパンツ装着による仙骨部体圧及び臀部体圧分布の結果は、表3に示す如く、健常例では24.2、長期臥床例では17.0mmHgであり、仙骨部体圧の分散及び臀部体圧の均一化が可能であった。
(表3)安静仰臥位における仙骨部体圧及び臀部体圧分布(エアーパンツ装着時)〔単位:mmHg〕
・エアーパンツ装着下で、電気刺激を施行した結果を表2に示す。健常例では仙骨部体圧は24.2mmHgから、刺激により12.2mmHgに減弱され、長期臥床例においても17.0mmHgから13.1mmHgへと仙骨部体圧の分散効果が認められた。